テクニカルFAQ
PowerChute Network Shutdown v4.2 電源障害時のシャットダウンプロセス
Outlet GroupをもつSmart-UPS(SMTシリーズ)で構成した場合のPowerChute Network Shutdown v4.2 電源障害時のシャットダウンプロセスの説明です。
本プロセスの構成は、Smart−UPS(SMTシリーズ)でUPS OutletsとOutlet Group1をもつUPSと非仮想化OSをシングル構成とした場合のプロセスとなります。
本コンテンツの対象となるUPSは
Smart-UPS タワータイプ : SMT1000J, SMT1500J, SMT2200J, SMT3000J
Smart-UPS ラックマウントタイプ : SMT1500RMJ2U, SMT3000RMJ2U
となります。
前面
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前面
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SMT1000Jコンセント配置
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SMT1500RMJ2Uコンセント配置
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【電源障害時のシャットダウンプロセス】

※Outlet Group1はUPS Outletsより先に出力が停止します。
1. PowerChute Network Shutdown 設定 (コンピュータ) |
サーバ側のシャットダウンの設定についてはPowerChute Network Shutdownの ▼自ホストネームの項目、 "イベントの設定" ならびに"シャットダウン設定"にて設定を行います。
(1)イベント遅延時間
ここで設定された時間を超えた場合にPowerChute Network Shutdownがインストールされたコンピュータに対してOSのシャットダウンを含むシャットダウンプロセスを開始します。
以下設定方法にて、イベント(障害)からシャットダウンプロセス開始までの待機時間を秒単位で設定します。
以下設定方法にて、イベント(障害)からシャットダウンプロセス開始までの待機時間を秒単位で設定します。
[設定方法] (例:バッテリ運転[電源障害]に対するシャットダウンプロセスの設定)
・ 図1の画面の左メニューにて "イベントの設定" を選択し(図中の赤線部)、
右側に表示される Eventsの項目のトップ UPSのオンバッテリ の行と シャットダウン の列が交差する箇所(図1中の赤枠)のチェックボックスをクリックします
・ 表示された 図2, シャットダウンの設定の画面にて シャットダウンの有効化 にチェックを入れます
・ 待機時間 に電源障害発生からシャットダウン開始までの待機時間を入力します (数値入力 単位:秒)
右側に表示される Eventsの項目のトップ UPSのオンバッテリ の行と シャットダウン の列が交差する箇所(図1中の赤枠)のチェックボックスをクリックします
・ 表示された 図2, シャットダウンの設定の画面にて シャットダウンの有効化 にチェックを入れます
・ 待機時間 に電源障害発生からシャットダウン開始までの待機時間を入力します (数値入力 単位:秒)
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図1. イベントの設定画面
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図2. シャットダウンの設定の画面
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(2)コマンドファイル実行時間
本設定はOSのシャットダウン前にコマンドファイルを実行する場合に使用します。
所要時間は、コマンドファイルを実行し開始されてから終了するまでに必要な時間を設定します。
※OSシャットダウン前にバックアップ処理を行う場合やOSシャットダウンを確実に開始するため特定のソフトウェアを停止、終了処理を行うコマンドファイルを
お客様にて用意されている場合にご利用ください。
所要時間は、コマンドファイルを実行し開始されてから終了するまでに必要な時間を設定します。
※OSシャットダウン前にバックアップ処理を行う場合やOSシャットダウンを確実に開始するため特定のソフトウェアを停止、終了処理を行うコマンドファイルを
お客様にて用意されている場合にご利用ください。
[設定方法]
・ 図3. の左メニューより "シャットダウン設定" の項目(図中の赤線部) を選択し、コマンド実行の設定画面にて、コマンドファイルのフルパス. に
実行するコマンドファイルをディスクドライブおよびボリューム名を含めたフルパス名で指定します。
・ その下の所要時間 に実行するコマンドファイルが開始してから終了するまでに必要な所要時間を指定します。(数値入力、単位:秒)
コマンドファイルのフルパス にフルパス名を指定している場合に本設定が反映されます。
・ 図4. の UPSシャットダウン の UPSの電源をオフ にチェックが入っていることを確認ください。
このチェックを入っている場合は、UPSにシャットダウン命令を送り停止します。
※UPSコンセントGroupの電源をオフにする : PowerChute Network Shutdownが接続している Outlet Groupのみシャットダウン命令を送ります。
UPSの電源をオフにしない : UPSにシャットダウン命令を送りません。
実行するコマンドファイルをディスクドライブおよびボリューム名を含めたフルパス名で指定します。
・ その下の所要時間 に実行するコマンドファイルが開始してから終了するまでに必要な所要時間を指定します。(数値入力、単位:秒)
コマンドファイルのフルパス にフルパス名を指定している場合に本設定が反映されます。
・ 図4. の UPSシャットダウン の UPSの電源をオフ にチェックが入っていることを確認ください。
このチェックを入っている場合は、UPSにシャットダウン命令を送り停止します。
※UPSコンセントGroupの電源をオフにする : PowerChute Network Shutdownが接続している Outlet Groupのみシャットダウン命令を送ります。
UPSの電源をオフにしない : UPSにシャットダウン命令を送りません。
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図3. シャットダウン設定画面(コマンド実行)
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図4. シャットダウン設定画面(UPSシャットダウン)
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(3)固定値(70秒)
(2)が終了し70秒(10秒 + 60秒)カウントしOSシャットダウンが開始されます。
[設定方法]
この項目は固定値となり変更は出来ません。
(4)OSシャットダウン開始
OSは、電源障害発生から"(1)イベント遅延時間"+"(2)コマンドファイル実行時間"+"(3)70秒"が経過すると、OSシャットダウンを開始します。
[設定方法]
・ (4)の時間設定箇所はなくOSの種類や環境の違いによるOSのシャットダウン時間によって(4)の終了時間は変動します。
【注意事項】
(1)〜(4)の合計時間は実際のUPS本体のバックアップ時間(ランタイム)内に収まるよう設定します。
(2)のコマンドファイルの実行権限はWindowsの場合はローカルシステムアカウント、Linux/Unixの場合は root権限で実行されます。
(3)の固定70秒はVMware ESXiでは無効です。
2. Network Management Card 2 設定 (UPS) |
PowerChute Network Shutdownの画面では ▼UPS Information 以下UPS型番の "Configuration"で設定します。
※ファームウェアバージョンによって画面の表示方法が異なること、ご注意ください。
(5)Power Off Delay
UPSのシャットダウンシーケンスが開始されてから出力が停止するまでの時間を示します。(最小値120秒)
UPS OutletsをもつSMTシリーズのUPSではシャットダウンシーケンスが実行されると、Outlet Group1の出力を停止したのち、UPS Outletsの出力停止のカウントダウンが開始します。
※仕様上、Outlet Group1よりも先にUPS Outletsを停止することはできません。
※PowerChute Network Shutdownのコマンド実行(図3.)の設定を頂いているとその時間も含め自動でPower Off Delayに計算され反映されます。
[設定方法]
ファームウェアバージョン v6.xの場合:
UPS OutletsをもつSMTシリーズのUPSではシャットダウンシーケンスが実行されると、Outlet Group1の出力を停止したのち、UPS Outletsの出力停止のカウントダウンが開始します。
※仕様上、Outlet Group1よりも先にUPS Outletsを停止することはできません。
※PowerChute Network Shutdownのコマンド実行(図3.)の設定を頂いているとその時間も含め自動でPower Off Delayに計算され反映されます。
[設定方法]
ファームウェアバージョン v6.xの場合:
・ 設定画面(図5) Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図6) → Power Off Delay: に時間(秒・選択変更可能)を設定します。
ファームウェアバージョン v5.1.xの場合:
・ 設定画面(図8) タブ[UPS] → Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図9) → Power Off Delay: に時間(秒・選択変更可能)を設定します。
(6)Reboot Duration
他のコンセントグループに関係なく、少なくともここで指定した時間の間、個別のグループを電源オフのままにします。
[設定方法]
ファームウェアバージョン v6.xの場合:
・ 設定画面(図5) Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図6) → Reboot Duration: に時間(秒・選択変更可能)を設定します。
ファームウェアバージョン v5.1.xの場合:
・ 設定画面(図8) タブ[UPS] → Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図9) → Reboot Duration: に時間(秒・選択変更可能)を設定します。
(7)Sleep / Turn Off
シャットダウンプロセス終了時にUPSをスリープ状態に移行させ、UPS自身が電源障害復旧時に自動起動できるように設定。又はシャットダウンプロセス終了時にUPSをOFFするように設定するのかにより動作が異なります。
[設定方法]
ファームウェアバージョン v6.xの場合:
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをスリープ状態にし電源障害復旧後、UPS自身が自動起動出来るようにする場合
設定画面 Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図7) の設定を Restart when power is restored に設定します。
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをOFFにする場合
設定画面 Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図7) の設定を Turn off Stay off に設定します。
設定画面 Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図7) の設定を Restart when power is restored に設定します。
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをOFFにする場合
設定画面 Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図7) の設定を Turn off Stay off に設定します。
ファームウェアバージョン v5.1.xの場合:
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをスリープ状態にし電源障害復旧後、UPS自身が自動起動出来るようにする場合
設定画面 タブ[UPS] → Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior(図10): の設定を Restart when power is restored に設定します。
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをOFFにする場合
設定画面 タブ[UPS] → Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図10) の設定を Turn off Stay off に設定します。
設定画面 タブ[UPS] → Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior(図10): の設定を Restart when power is restored に設定します。
・ シャットダウンプロセス終了時UPSをOFFにする場合
設定画面 タブ[UPS] → Configuration → Shutdown → On-Battery Shutdown Behavior:(図10) の設定を Turn off Stay off に設定します。
【注意事項】
Turn Off Stay Off に設定した場合、UPSはシャットダウンプロセス終了時 Turn Off となり、電源障害復旧後にUPS自身は自動起動しません。
UPSを起動する為には手動で電源ボタンを押す、又は Network Management Card 等から Turn On する必要がございます。
Turn Off Stay Off に設定した場合、UPSはシャットダウンプロセス終了時 Turn Off となり、電源障害復旧後にUPS自身は自動起動しません。
UPSを起動する為には手動で電源ボタンを押す、又は Network Management Card 等から Turn On する必要がございます。
(8)Power On Delay/Min Return Runtime
電源障害によるシャットダウンの後、 UPSをオンする為に必要な最低限のバッテリ容量、待機時間をカウントします。電源障害発生時、復電しても再度電源障害が発生する事を想定した場合、バッ テリ充電容量が下がっている状態でUPSとOSを再起動させると、再度電源障害が発生した際に、OSのシャットダウン途中でUPSのバッテリが尽きてしま う事も考えられます。これを防止する為に、一定容量充電されるまでUPSを起動しないように設定する事が可能です。
[設定方法]
[設定方法]
ファームウェアバージョン v6.xの場合:
・ 設定画面(図5) タブ[UPS] → Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図6) → Power on Delay: に待機時間を秒で設定します。
ファームウェアバージョン v5.1.xの場合:
・ 設定画面(図5) タブ[UPS] → Configuration → outlet groups → Outlet Group Settings → "対象Outlet Group選択" → Sequencing(図6) → Min Return Runtime:にランタイム時間を秒で設定します。
ファームウェアバージョン v6.x | ファームウェアバージョン v5.1.x | |
![]() 図5. Outlet Group Settings
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![]() 図8. Outlet Group Settings
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![]() 図6. Outlet Settings for Group
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![]() 図9. Outlet Settings for Group
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![]() 図7. Shutdown
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![]() 図10. Shutdown
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